「セザンヌ」 (湘南あおぞら・倉重 達也)
「にせ絵描きは、この木、この犬を見ない。木というもの、犬というものを見るだけだ。同じものは何ひとつないのに。(セザンヌの言葉:山梨俊夫訳)」。にせ絵描きとは随分強い言葉だが、如何にもセザンヌらしい。にせ絵描きはともかくとして凡庸なわれわれは目の前にあるものを見ないですませたいものらしい。弱さともいえるし、生きる知恵ともいえる。弱さというのは見なくてすませられれば楽だからである。生きる知恵というのは始終真剣に向き合っていたらストレスが溜まって体がもたなくなる。「この木、この犬を見るか、見ないか」その日々の積み重ねが大絵描きになるか、にせ絵描きと呼ばれるかの分かれ道になる。とは言ってもそれは人間の評価でしかないのだが・・・。
※写真は、庭のしだれ桜(湘南あおぞら)


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