「セザンヌ(2)」   (湘南あおぞら・倉重 達也)
倉重第2回.JPG

「自然を円筒、球、円錐によって扱いなさい」(Traitez la nature par le cylindre, la sphère, le cône) という有名な言葉は、1904415日付けのエミール・ベルナール宛ての書簡に出てくる。

 セザンヌの若い頃の作品を見ると熱気は感じられても決して上手とは言えない。むしろ下手に見える。モネの若いときの作品の方が楽々と自然を写し取っている。冒頭の言葉はその自然の形を写すことのできないジレンマに対する格闘の痕のように思えてくる。私がセザンヌに感心するのは、その一筆一筆に自分の苦手の領域、それも大きな困難に立ち向かって克服していった痕跡をその絵の中に感じることができるからである。

 「芸術は矯め直す。」「何を?」

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