「第20回アランの幸福論~忘却の力~(6)」 (湘南あおぞら・倉重 達也)

四月に新スタートをきった人も、五月の連休が終わって、新しい生活にも慣れてきたころだと思う。

もう遠い昔の話だが、学生から社会人になる時に、「果たして自分は、毎朝7時に起きて通勤できるのかしら」と真剣に心配した。若い者の常とはいえ、それほど自堕落な生活をしていて、昼ごろまで寝て、夜遅くまで起きている生活をしていたからだが、なに、それほど心配することはなかった。環境が変われば生活も変わる。すぐに新しい生活に慣れてしまった。

 アランは「忘却の力」と題したプロポの中で、「あらゆるものは、やがて忘れられるものだ。現在というものには、いつも力と若さとがある。そして、人は確実な動きでもって現在に順応する。だれでもこのことは感じたことがあるのに、だれひとりこれを信じない。習慣は一種の偶像であって、わたくしたちがそれに服従することによって力をもつのだ。」と言っている。さらに、「酔っ払いも、お酒をやめることを誓ってそれを行動におこせばいつでも慎むことができる。人は自分が持っていないものについてはまちがった判断をするものだ。わたしがお酒を飲んでいるかぎり、お酒を慎むことなど考えることができないというわけだ。飲まなくなるや、この飲まないということだけで飲酒癖をしりぞけることができる。こういったことは、悲しみについても、賭け事についても、何についても同様である。」

 ここまで書いてきて、さらに昔のことを思い出した。小学生まで少年ジャンプや少年キングなどの漫画を毎週楽しみにしていた漫画少年だった。これも中学に上がったらピタリと止んでしまった。それも何の未練もなく。

過去は忘れられていく。未来を切り開くのはいつでも行動だというわけだ。

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