日記

湘南セシリアの施設長・課長日記

「卒業式当日」 (湘南セシリア 課長 鈴木保志)

湘南セシリア

 3月、中学生の娘と小学生の息子の卒業式があった。娘は両親2人での参加を嫌がり、母親のみの参加となったが、息子はどうでもよいとのことで、自分も参加することとなる。考えてみると入学式も含め、保育園の卒園式以来になるだろうか。

 319日、息子の卒業式当日の朝、何やら私を母親(妻)の隣に座らさないよう話している。母親は息子が所属するサッカーチームの活動を通し、多数の同級生に知られており、隣に座ると必然的に父親ということがわかり恥ずかしいらしい。いつも通学の際、迎えに来てくれた同級生に対する私のふざけた言動や、容姿的なものも影響しているようだ。息子の嫌がる様子を見ると、より私の言動にも拍車がかかり、ひとしきり卒業式に私が参加することへの不安を煽った後に卒業式に向かう。

 卒業式では案の定、私はすぐに泣いてしまいそうになるため、場面により頭の中では午後からの仕事のことを考え気持ちのバランスを保っていた。しかし、とても演出が上手く合唱などで畳みかけられると、思わず隣の席で目頭を押さえている妻のハンカチを取り上げ、突然のことに驚いた妻の表情に思わず吹き出す。散々涙と鼻を拭きそっと妻の手元に返すと、しかめっ面で突き返してくる様子が、想像通りで笑いが止まらなくなり、泣いたり笑ったりの卒業式となった。

 式を終えるや否や一人学校を後にし、今日は仕事帰りにケーキを買って帰ろうか、ハンカチ騒動の感想が楽しみだなど、色々と思いを巡らせながら、何とも清々しい気持ちで午後の仕事に向かうことができた。

「あれから1年」(湘南セシリア・みらい社 施設長 三嶌悟)

みらい社
湘南セシリア

 春の訪れがいささか足踏みをしているこの頃です。

 最近の出来事と言えば、メジャーリーグ・ドジャースの大谷選手の話題ではないでしょうか。思えば、昨年の今頃はWBCで大いに盛り上がり、322日決勝9回裏の攻防は、今でも目に焼き付いています。

 まさに322日決勝の日、みらい社・あゔにーるでも、大事な打ち合わせをしていました。それが、今回新発売となる「マドレーヌ」でした。

 当日は、「茶来未」の佐々木さんにみらい社へお越しいただき、商品開発の打ち合わせをしていた時間帯が、まさにWBC決勝9回裏でした。動向を気にしつつ、打ち合せ後に結果を確認し、喜びを共有したことを覚えています。

 「あれから1年」、試行錯誤の上にできた新商品です。

 2024年度もご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

*写真は、新発売の「マドレーヌ」です。丹沢大山茶を使用し、「煎茶」と「ほうじ茶」の2種類です。ぜひご賞味下さい。

「旅の一コマ」(湘南セシリア・みらい社 鈴木保志)

みらい社
湘南セシリア

 先日、千葉県の香取市佐原の街並みを観に、一人で出かけた。出発前日まで行き先をどうしようかと悩んでいたため、何となくカーナビに住所を入れ、何となくの情報のみで現地に向かう。当日の午前中は健康診断で、バリウムと下剤を飲んでからの出発の為、キリキリと腹痛を伴いながらのドライブである。距離も手ごろなので、千葉に入ると高速道路から一般道に乗り換え、知らない土地をキョロキョロとしながら走行する。街と自然が交互に移ろう景観に、喜びを感じられることも旅の醍醐味だと思う。道中、利根川を左手に、右手には稲刈りを終えた田が広がり、後にネットで調べると千葉は全国でも有数の米所であることを知る。夕方、目的地に到着するとホテルに荷を置き、観光の下見と居酒屋探訪をする。

 燗酒をのみながらボーっとテレビを見ていると、今回の旅に彩りを添えてくれるおじいちゃんが登場する。女性と2名で入店した男性(高齢)が、目の前の席に座るとすぐに何やらやり取りをしているが、どうやら「明日は飲まないから、今日飲みたい。」と女性にお願いをしているようだ。そのやり取りと2人の雰囲気から、高齢者施設の利用者と職員で、女性の貫禄からおそらくは施設長であると想像できる。「明日は明日で飲みたくなるでしょ・・。」と言っているそばから「ビール一本!」と男性が注文し、テーブルに置かれたビールをグラスに注ぐや否や、その勢いのまま飲み干す。顔は満面で、あまりにも美味しそうに飲む姿に私も思わず笑ってしまう。女性はというとスマホを片手に「人がいないのよ、超勤でやってるよ・・」とその後も電話の相手にあれこれと指示を出している。他人ごとではない・・と思いながらその様子を眺めていると、男性がすかさず「もう一本!」と注文を入れる。こうなると心の中では「飲んじゃえ飲んじゃえ!」と事情も知らず応援したくなる。あの笑顔と飲みっぷりから、我慢からの解放が伺える。私もその表情にとても良い気分で店を後にしつつ、週一の休肝日翌日は、頑張った感をかみしめる自身と重ねる。

 さて、佐原はというと漂う水面に沿って建ち並ぶ街並み、こうべを垂れる柳、遠方というひいき目が相まり何とも趣があるように感じる。

バリウムと今朝の下剤に、キリキリと腹痛を伴う帰路となったが、一人を堪能した良い旅となった。

我が家の木(湘南セシリア・みらい社 鈴木保志)

みらい社
湘南セシリア

 藤沢に家を購入し9年程経つが、駐車スペースの一画には我が家のスペースには必要のないほどの存在感を放つ木が育つ。

 購入時、新築の隅の小さな苗木には支柱が添えられ、幼い2人の子どもと共に育っていくのだろうと、新しい生活に期待を膨らませていたことを思いだす。色々と相談をしていた感じの良い不動産のおじさんは、この苗木は「ハナミズキ」という木で、火災除けや厄除けの意味があり、家を守る木であると説明する。ハナミズキか・・車窓からきれいな花と葉を蓄えた街路樹のハナミズキを見つけたときには、こんな風に育つのかと期待を膨らませていた。また、有名になった歌のタイトルとも相まって、良いイメージしかなく大切に育てようと思ったものだ。樹木について全くの素人ではあるが、休みの日は観察し成長を楽しんでいるだけで、あっという間に2階の窓に迫る勢いで成長した。今では大きくなりすぎた、そしてなにより・・ハナミズキじゃない。

 数年前、明らかにハナミズキとは異なる花が咲き、葉が生い茂っている状況に近隣の人から「シマトネリコ」という木であることを教わった。笑いながらも「不動産屋のおじさん・・!」と若干の怒りをお覚えた。手入れをしていなかった為か、大きくそして季節により大量の葉を散らす為、近隣にもとにかく気を遣う。半ばやけくそで根元から数十センチのところで切り倒してしまったこともあるが、気が付くとさらにたくましく太い幹を伸ばし枝葉を蓄えていく。

 今では年に何度か脚立に上り、見た目度外視で太い枝を片っ端から切り落とし、しばらくはとてもみすぼらしい姿になってしまう。枝葉が大きく広がり、空と家とのコントラストが一番見映えする時期が切り頃となっている。そろそろかなと思うと「ハナミズキ切ってくるよ。」と脚立に上り、木の下で枝を束ねる妻に「ハナミズキじゃないし・・」と未だに愚痴をこぼしながら作業を進める。

 しかし悪いことばかりではなかったと思う。この木があることで昆虫や鳥、カエル等が寄り付き、子どもが幼いころは喜び、今でも自分は楽しめているのだから。

 これからこの木と長く付き合っていくために、剪定の腕を上げる努力をするつもりはないが、もう少し良い道具を準備しようと思う。   

「行き先の合致」(湘南セシリア・みらい社 三嶌悟)

みらい社
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先日、少し早めの夏季休暇をとった。我が家では、毎年1回は家族旅行を恒例としている。コロナ禍を除いて、以前は「海」方面へと繰り出していたが、今年は久しぶりに「山」方面に出かけた。

なぜなら、家族の中での希望内容が、一つの目的地で合致したからである。内容として、私は温泉や食事、妻と次女は某アイドルグループの聖地巡り、長女は映画の聖地巡りと三者三様である。これだけ目的が違うのに、目的地は共通しているという稀な合致である。

ちなみに、出かける際には毎回、私が旅行計画として行程表や予算を作成し、妻にお伺いを立てる。もうかれこれ20年近く続け、形に残している。

仕事でいえば、企画をして稟議書を作成するようなもの。だからなのか、企画やイベントについては、そこまで気後れはしない。

日常の中でのことが仕事にも通ずることがある。継続は力なりで、始めた頃よりも作成精度は上がっている。

猛暑の夏、心と体を整えて、また後期に向けて進んでいきたい。

*写真は、飛騨古川の景色です

「2023年の抱負」  (湘南セシリア・みらい社  課長/鈴木 保志)

みらい社
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 昨年末、定期の血液検査結果を確認するため通院をした。

「前回と変わりないね、この辺は飲酒の影響だね・・。」と、結果の数値を見ながら先生が話す。

 ちょうど1年前の課長日記にも掲載したが、2022年はお酒とうまく付き合っていくという抱負を掲げ、以降定期的に血液検査をしながら自分を律してきた。 

 1年前、将来も長く飲酒を楽しめるように、週に1度の休肝日を設けること、1日2合までと先生が話してくれたことを覚えている。今回の結果を受け「いやー、週1日の休肝日はなんとか守っているんですが・・、その他の日をもう少し減らさないといけないですかね・・。」と、言い訳じみた発言をするや否や「1日(休肝日)守ってる!?だったら、そのまま続けて、それ以上はストレスになるから。」と他の曜日の飲酒量ではなく、週1日の休肝日を守っていることに触れてくれた。自分にとってはとても励みになる言葉だった。

 以前、違う通院先で「やめるしかないね。」と伝えられ、病院から足が遠のいていたことがあった。日々の支援や職員とのやり取りでは、白黒では折り合いがつけられないことが日常である。価値観が違うのだから当然だろう、そんなことを重ね合わせ、先生の発言を考えていた。

 こうなると自分なりに努力しないと先生に対し申し訳ないとも感じ、若干プレッシャーにはなるが、必要なことであると自分で納得出来ていることが大切だと思う。

 2023年度も引き続き「お酒とうまく付き合う」に向き合っていくつもりだ。