7つの取り組み

「湘南だいち」 支援員  山崎 裕貴

活動する

個性豊かな利用者さんに囲まれて

私は、湘南だいち「いとぐるま」で働いています。「いとぐるま」は生活介護事業で、平日の日中に障がいのある方が活動したりお仕事をしたりする場所です。一人ひとりの個性が全く違うので、それぞれに合った対応の仕方や、作業の内容・量を職員間で話し合いながら決めています。作業は、簡単なものから機織やパン作りといった物づくりまで、色々なものを用意しています。

以前は、法人内の入所施設で暮らしの支援をしていたのですが、同じ障がい福祉でも、活動の支援は全然違うなと感じています。

「同じ」って大切です

「いとぐるま」の利用者さんは比較的若い方が多く、ちょっとした変化も敏感に感じ取る方も多いです。変化を楽しめる方もいらっしゃいますが、苦手な方もいらっしゃいます。必要に応じて、個人用のブースを作ったり、他の方と交わらないように動線を確保したり、周りの変化が気にならずに安心して過ごせるよう環境を整えています。

また、環境だけではなく、自分自身も「変化(または日常)」を意識しています。少し具合が悪くても、必死に我慢!表情や姿勢、雰囲気を敏感に感じとられる方が多いためです。同じ毎日をキープすること。当たり前に見えて、実は一番大変なんだなと思います。

できたら色々な活動にもチャレンジしてみたいですが、利用者さんの様子をみながら、少しずつ進めるのがいいかな。職員間で相談しながら進んでいきたいです。パラスポーツの練習とか、個人的にはやってみたいことが色々あります。

塵がなければ、山はできない

利用者さんへの支援は決して一人ではできません。職員間でチームとして様々な話し合いを重ね、利用者さんへの支援をチームで考えて実践して、変化を感じられた時には達成感を感じます。

利用者さん自身も気づかない、ごく小さな変化を積み重ねて・・・塵も積もれば山となるといいますが、5年、10年後の生活がより良いものになっているように、チーム一丸となってコツコツと働きかけをしています。入所施設での経験を生かして、今後の利用者さんの人生をある程度見通すことができる立場として、色々と考えていきたいです。

「いとぐるま」から飛び出して

街に目を向けると、まだまだバリアフリーになっていない場所がたくさんあるな、と感じます。車椅子で通れない場所が多いですし、視覚、聴覚、知的障がいのある方が理解しづらい表現も多い。みなさんも困っている方を見かけたことがあるのではないかと思います。環境を整えることがもちろん大切ですが、困っている人に「大丈夫ですか?」と声をかけられる人を増やしていくための広報活動もやってみたいです。

藤沢育成会の理念でもある、「インクルージョンふじさわ」が市内に広がっていくように、様々なことにチャレンジしていきたいです。

20219月取材)