お知らせ

利用者、ご家族、職員等の皆さんへ(vol.10)

法人事務局

オリンピック、パラリンピックと2020年に予定されていたビックイベントが続いています。もちろん選手や関係者の皆さんからも新型コロナウイルスの感染者が出ています。しかし、報道によれば大規模なクラスターが発生した話は、これまで聞きませんでした。選手たちは自国を発つ時にワクチン接種を済ませ、マニュアル通りPCR検査を定期的に行っていると聞きます。競技のために訪れたとはいえ観光目的の外出が禁止され拘束されたような時間を選手村等で過ごしているようです。その中で最高のパフォーマンスを成し遂げるのは精神的にも強くなければ出来ないことだと、すべての選手、関係者をリスペクトしたい気持ちになります。その取り組みは私たちも参考にしなければならない点があると思います。

たとえばワクチン接種です。おかげさまで当法人では、湘南台病院(鈴木紳一郎理事長)、善行クリニック(牛腸廣樹先生)のご尽力をいただき、利用者は各事業所で、職員は湘南台病院で接種出来ました。9月10日を最後に、希望者はすべて2回の接種を終了することとなっています。利用者はおおむね80%、職員は70%程度の人がワクチン接種を終了する予定です。これに自分で接種した方たちを加えると、接種率から考えれば安心できるような気持になります。しかし、変異株の情報からは、接種しないよりは良いが、感染しないと言い切れないのが現実のようです。確かに報道では判明した研究成果が知らされますが、まだ判っていないことが多くあると承知しなければなりません

そこで、オリンピック、パラリンピックのように厳格な感染防止対策をしたいところですが、社会生活をしている私たちは隔離するような対策を講じることが出来ません。神奈川県のホームページを見ると、県内の障害者施設でのクラスター発生は6月末には湘南地域で1件だったのが8月中旬には4件に増えています。また、高齢系施設のクラスター発生が抑えられている一方、障害者施設では11件と多く、累計陽性者数は218人とこれも一番多いのです。施設ではクラスター発生が一番の恐怖です。十分注意して過ごしましょう。

おかげさまでこれまで当法人ではクラスターの発生はありません。職員や利用者のご家族なども含めた関係者の検査数は多くなっていますが、り患者はおさえられています。これは、ひとえに利用者、ご家族、職員が一体となって感染防止対策を講じているからです。ありがとうございます。しかし、いつになったらこの状態から開放されるのかと考えると、うんざりする気持ちがひたひたと押し寄せているのも現実です。ここまでの努力を無駄にしないためにも、今一度気を引き締めて身近なところから感染防止対策の取組み強化をお願いします。利用者にとって難しいこともあると思いますが、社会で暮らすインクルージョンを目指すためには、どうしても乗り越えていかなければならない課題です。どうぞよろしくお願いします。

              2021.9.1 社会福祉法人藤沢育成会 理事長 石川 修