日記

~俳句~(相談支援プラザ 課長 一戸 香織)

相談支援プラザ

先日、お孫さんが来所され「おじいちゃんから預かって来ました。俳句集を出したので読んで下さい」1冊の新しい本を手渡してくれました。

ご本人にお会いするといつも「俳句は限られた言葉で伝える、その難しさに引き込まれて数十年続けて来た。」俳句サークルで仲間と一緒に詠む楽しさを話して下さっていました。

「日々の出来事を直ぐには思い出せない事が多くなってきた。忘れない様にと思っていても中々思い出せない。いつも胸ポケットに小さなメモ帳を入れ、買い物や、病院の行き帰りなどの外出時に気になった事・その時の気持ち・見えた景色・感じたことを直ぐに書いて残している」と話されていました。

俳句には、五・七・五・の十七音の他に、句の中に季語をひとつ入れるという決まりがあります。掲載されている中で、どの句が好きかと伺うと、「本の最初に載せている句」との事でした。

『  野蕗摘む 峠越えれば 母の里  』

働きのため、家を出て、家に帰る路で思った気持ちを句にしたそうです。

最初にお会いした時に、藤沢から小田原まで「何時間も掛けて親の顔を見たさに、野を越えて歩いて行ってた頃が懐かしい、今は直ぐに電車や車で行けるが・・・。」故郷に思いを馳せながら、同郷の友人と心を弾ませ帰った事を話されていました。

この一句に込めた気持ちを思い、いくつになっても、何年経っても心寄せる故郷の場所があり、俳句に残したい思いがある事を知りました。

言葉に残す事は、感じた事を振り返り、考える時間を与えてくれると思います。言葉の持つ意味・音を大切にし、これからも様々な事に取り組んでいきたいと思います。

この記事を書いた人

一戸 香織

お米の産地で生まれ育ち、ご飯が大好き!おにぎりでお米の違いが分かります。微妙な力加減で、ふっくらとしたおにぎりを作れる事が密かな自慢。
具は大好きな梅干し!