日記

『唾つけておけば治る・・・』 ( 湘南だいち・湘南ジョイフル・法人事務局 / 課長 宗像喜孝 )

法人事務局
湘南だいち

「○○の秋」、皆さんはどのような秋を楽しまれていますか?自分は30代を迎えたころから、「紅葉の秋」を楽しめるようになってきました。この時期特有の澄んだ真っ青な秋晴れの空と、赤や黄色に色づき紅葉した木々のコントラストが好きで、たまにはボーっと景色を眺め、自然から癒しを得ています。近場で言うと、藤沢駅周辺では、ハローワークの前の「若尾山公園」にある大きなイチョウの木がお勧めです。

さて、これからお伝えするのは幼いころに経験した出来事のお話です。学齢期にあがる前の幼い頃、家族で家の近くの公園で遊んでいた時、おもむろに母が、自身が転んでひざを擦りむいて出来た傷口に「こんなの唾つけておけば治る」と、唾をつけた指で傷口をスリスリと塗ることがありました。最近の研究で、唾には一定の傷口を回復させる機能があるとの論文が発表されたようですが、もちろん当時の自分にはそんな知識はありません。母としては、何気なく言ったことだったかもしれませんが、それ以後大人になってしばらく過ぎるまで、人の唾液に特別な意識が働き、人が口を付けた食べ物を食べることや、またそのような場面を目の当たりにすると具合が悪くなることがあり、そのような場面が苦手になってしまいました。今でも幼いころのその時の光景をはっきりと覚えており、思い返すと鳥肌が立ちます。それから家族にも公にすることなく、こっそりとそのような場面を避けながら過ごしてきましたが、年齢を重ねるごとに少しずつ気にならなくなり、現在は徐々に克服しつつあります。今では、お正月の笑い話として家族に話せるまでになりました。個人的には、家庭で子育てした経験が、克服できた要因だと思っています。

幼い頃の人間の記憶・経験は、その後の人生に大きく影響を与えます。人の記憶や経験は、他人が見た目ではかることが難しいため、他人が知るためには本人や周囲の人から情報を収集する必要があります。支援の場においても、その方の障害特性の理解だけでなく、生い立ち、過去の経験、背景等を意識して支援していきたいと思います。

(写真)数年ぶりに高尾山の登山に家族で行ってきました。

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この記事を書いた人

宗像 喜孝

今でも面影残る高校球児。第二の故郷、屋久島のアウトドアで鍛えられた鋼の肉体。育成会随一の「しゅっとした人」。地元ベイスターズの運営に関しては、辛口の批評家でもある。そして何より、愛妻家。