日記

「伝わるもの」 (湘南だいち 課長/石川 大助)

湘南だいち

先日、知人から展示会の案内が送られてきたので見に行ってきました。

『ハンデのある方の現代アート 気づきの時展―さいかい』

立体、平面など200点以上の大きさも色合い違った個性あふれる作品ばかりが展示されていました。会場内は、何とも言えない明るい雰囲気が漂っていて、順に見ていくのがワクワクしてしまう作品ばかりで、何より一つ一つの作品から作家それぞれの「一生懸命に取り組む姿勢」と「これが好き!!」という気持ちが伝わってきて心を揺れ動かされました。

アクリル絵の具で描かれた動物、色合い豊かな線が重なり合った線画、段ボールとセロテープで形作った電車、日付が入った日記のような線画の束、薄紙を何枚も重ねて作った猫・犬・兎、一枚の紙を切り抜いて立体にした動物、軽いタッチで描かれた風景画、鉛筆で描かれた人の描写、瓶を描いた静物画、思うままに筆を動かし瞬間を閉じ込めた文字、端まで丁寧に作られた陶器。

人の気持ちそのものは目に見えないですが、筆の運び、細部へのこだわり、色合い、くねくねの線の重なり、セロテープの重ね具合、束ねられた紙の枚数、、、それらの過程を経た造形物には作家の思いが蓄積されていました。

どれだけの「これが好き!!」の思いが積み重ねられてきたのだろう、、、。

これを描こうかなと思ったのは何でだろう、、、。

描き始めはどこからだろう、、、。

なんでこの色になったのだろう、、、。

どんな表情で描いているのだろう、、、。

どうなったらこれで完成!となるのだろう、、、。

思いをはせると、作っている過程を見てみたくなってしまいました。

この展示会の題名の通り、「気づきの時」になりました。

目に見えない気持ちを考えることは、支援の現場でも同じことが言えます。仕草や行動、目線など行動に現れる気持ちは瞬間に流れてしまい、造形物のように手に取って上から下から眺めることはできませんが、皆で考え気づいたことを伝えあいながら一人ひとりの気持ちを知っていきたいですね。

写真は湘南だいち2階のぷれっじテラスで撮った夕方の景色です。

この記事を書いた人

石川 大助

書道師範の資格を持ち、賞状を書く時には引っ張りだこ!(副業にしようかな?)その昔陶芸家の弟子入りをしたこともある、芸術家肌です。沖縄料理が大好きで、移動中にお店を見つけたら密かに記憶し…週末には家族でGO!!