日記

「標準的支援」(湘南ゆうき村・湘南だいち 施設長 妹尾貢)

湘南だいち
湘南ゆうき村

 「強度行動障害の標準的支援」という言葉があります。行動障害の予防や、現に起きている状態を改善するための支援の方法として、近年、研修等でよく説明されている考え方です。

 藤沢育成会では、平成17年に「行動援護」というガイドヘルパーの制度が創設された時から、「行動援護従業者養成研修」を実施してきました。行動援護のサービスを提供するためには、ヘルパーさんがこの研修を受講する必要性があり、以前からガイドヘルパー研修など自前で研修を実施することが自然な流れだったこともあって、サービスセンターぱるが行動援護研修の事務局を担当してきました。

 平成25年からは、国がこの研修を他のサービスの従事者のための「強度行動障害支援者養成研修」という研修に再編し、「基礎研修」と「実践研修」の2階建て方式になりました。この研修も、平成27年度から藤沢育成会で実施することになりました。

 これらの2つは、元のカリキュラムは同じものなのですが、地域の支援の充実のために、行動援護ヘルパー向けにキャパシティを確保しておく必要があると判断し、育成会では別々に実施しています。

 これら2つの研修共通で、基本的な考え方・方法として学んでいるのが、この「標準的支援」です。

 「強度行動障害を有する者への支援にあたっても、知的障害や自閉スペクトラム症の特性など個人因子と、どのような環境のもとで強度行動障害が引き起こされているのかなどの環境因子もあわせて分析していくことが重要となる。こうした個々の障害特性をアセスメントし、強度行動障害を引き起こしている環境要因を調整していくことが強度行動障害を有する者への支援において標準的な支援である。」

※強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会報告書(令和5330) より)引用

 上記研修では、この考え方を講義と演習を組み合わせて学んでいきます。この研修を全国で、すでに10万人以上の従事者が受講済みだということで、昨年度からは支援の現場での技術の定着を目的に、施設での支援の核となる人を育成するための「中核的人材養成研修」を国主体で開始し、育成会からも受講生とスタッフとして、それぞれ参加しています。中核的人材研修ではより実践的な内容を、実際の支援の現場とのやり取りで身に着けていくと同時に、外部コンサルテーション(広域的人材)と一緒に利用者を支援して状態を改善していくためのネットワークも作っています。すでに行動障害の状態になっている人を支援していくためには、多様な人材の力が不可欠だからです。

 福祉現場の従事者の処遇改善の動きも活発ですが、働き甲斐・やりがいとは、処遇面だけではないと思っています。業界として、それら社会の期待に応えられる専門性を持つことが、この仕事の魅力を高めることになります。我々の仕事の専門性が理解されるということは、自閉症や発達障害、知的障害のある人の生きにくさや、配慮の仕方についての理解も進むということだと思っています。

 今年の2月~3月には、神奈川県の委託をうけ、「行動障害を予防するための研修会」を予定しています。3回目(3月20日)の日程は若干の空きがありますので、ぜひご参加ください(詳しくは、法人ホームページ「法人からのお知らせ」をご覧ください)。

 (写真は、年末に相模湖にワカサギを釣りに行った際の「ワカサギハウス」。雲一つない釣り日和でしたが...釣果は聞かないでください。ブラックバスが釣れました!)

この記事を書いた人

妹尾 貢

バイクにまたがり縦横無尽に動き回る習性を持っています。家に帰ればかわいい妻と、かわいいウサギ、そしてかわいい爬虫類に囲まれ、幸せな日々…!信念を貫く一面もあり、一時は炭水化物断ちもしていました~。(今は解禁!)