日記
よし介工芸館の施設長・課長日記
変わりゆく景色(よし介工芸館・アートスペースわかくさ 課長 石田友基)
写真はよし介工芸館玄関から見える景色です。目の前には大きな工場があったのですが、数週間前から解体工事が始まり、あっという間に建物がなくなってしまいました。
よし介工芸館がある、遠藤地区では、数年前から区画整理に関する話を耳にすることがありました。調べてみると、藤沢市都市マスタープランの構成というものがあり、遠藤地区では「健康と文化の森地区まちづくり」という計画があるようです。確かに、遠藤地区を見てみると、慶應大学や慶育病院、秋葉台体育館などの大きな施設や森、田畑などの自然もあり、「健康と文化の森」というコンセプトに合っていると感じました。
健康と文化...文化......。よし介工芸館はアートの事業所!都市計画の中に、よし介工芸館という名前を刻めたらカッコよさそうなどと妄想しながら計画をみていました。
景色が変わり、玄関にいる義介先生の銅像が少し寂しそうに見えますが、これから変わりゆく景色に想像を膨らませながら、解体工事の様子を眺めていました。
まちのいんくるひろば(相談支援プラザ・よし介工芸館・アートスペースわかくさ 施設長 小野田智司)
ここ数年、健康診断の結果をきっかけに、
退勤後のジョギングを続けています。
夏の夕方、まだ日が高く、
まちはやわらかな光に包まれています。
コースもだいたい決まってきて、
同じ時間に、同じ場所を、同じ格好で、
タッタカタッタカと走っています。
そうしているうちに、
すれ違う同じジョギングする人、
犬の散歩をするグループ、
おしゃべりしながら歩く人たちなど、
"いつもの顔ぶれ"が見られるようになりました。
自然と「こんにちは~」と挨拶を交わすことも増えていきます。
そんなある日、お休みの日に散歩をしていて、
公園のベンチで休んでいると、
「こんにちは~」と声をかけられました。
一瞬どなたかな?と思いましたが、
いつもの"おしゃべり散歩"の女性のおひとりでした。
少しの時間、ベンチでおしゃべりをして過ごしました。
ふと、『ひろばって、いいな』と思いました。
誰かが計画したわけでも、誰かの持ち物でもない。
ただ、人がそこに集い、関わり、また離れていく......
その繰り返しのなかに、まちの"息づかい"のようなものを感じました。
藤沢育成会が今取り組んでいる「まちのいんくるひろば」も、
そんな"まちの呼吸"を感じられる場所にしたいと思っています。
福祉のイベントというよりも、
誰もが自分らしくいられる「まちのなかの居場所」に。
声をかける人、
話を聴く人、
ボール遊びをする子どもたち、
空を見上げて写真を撮る人、
楽器を練習している人、
ただ通りすぎる人。
すべての人が、ひろばを形づくる大切な"主人公"です。
福祉の世界では、
「支援する人」「支援を受ける人」と区分して語られがちですが、
「ひろば」には、そうした境界がありません。
立ち止まった人が誰であっても、
そこに"関係"が生まれる。
そんな場を、まちのなかに少しずつ増やしていけたらと思います。
いま開催中の「まちのいんくるひろば」にも、
この公園のように、
たくさんの笑い声と笑顔が交わる時間が
生まれたらうれしいです。
「違い」・「間違い」(よし介工芸館・アートスペースわかくさ 課長 石田友基)
先日事業所内にて、コミュニケーションに関してグループワークを行いました。業務をする中で、意見が平行線を辿ったり、対立してしまうことは往々にして発生することだと思います。そこで、【意見が平行線(対立)となった時の、折り合いのつけ方や普段から気を付ける職員間のコミュニケーションについて考えよう】というお題でグループワークを行いました。
他者と意見が合わないとき、多くの場合は、「違い」であって「間違い」ではないということを聞いたことがあります。そのように考えると、話す側が伝わるように話す工夫は必要だが、それ以上に、聞く側の聞き方にポイントがあると感じました。そのためには、相手の言葉の表面にあるものだけでなく、言葉の背景に目を向けて、その考えや感情がどういった経緯から生まれたものなのか、それらに耳を傾け、分析し、整理をしていく。そうすることで、自分との「違い」が明確になり、次の話の展開につながり、建設的な話し合い、折り合いにつながって来るのだと思います。これが、感情に捉われてしまうと本質(目的)が見えなくなり、「間違い」に発展し、うまく意見交換することができなくなる要因だと感じます。簡単な話ではないが、やはりコミュニケーションは日頃から話しを聞く姿勢や態度、心のゆとりを整え、聞く姿勢を持つことが大切であることを改めて感じることができたワークでした。
写真は24時間エアコン完備で誰よりも涼しい部屋にいるくせに、暑さのせいか溶けている家のウサギです。
50年(相談支援プラザ・よし介工芸館・アートスペースわかくさ 施設長 小野田智司)
先日、両親の金婚式のお祝いを
家族が集まり行いました。
50年......
80代の父と70代の母
結婚当初は
30代の父と20代の母
50年.
月で云えば「600か月」
日で云えば「18,262日」
そんな長い年月の中で
きっと"喜怒哀楽"様々なことがあったのだと思います。
子どもを育てるながら
単身赴任があったり
大きな病気や怪我をしたり
祖父母の介護に向き合い
今では孫の世話もしてくれています。
父と母、それぞれにとっての
"主人公"となるエピソードがいくつもありました。
そのエピソードを皆できいて
大笑いしたり、ちょっとセンチメンタルになったり...
とてもあたたかいすてきなお祝いの場となりました。
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そして......
藤沢育成会も50年に向かって歩んでいます。
法人の前身である
地域作業所「星の村共同作業所」を開設されたのは、1978年。
今年で47年が経ちました。
もう少しですね。
今では「当たり前」と思える日常も、
制度の変遷の中で本当に様変わりしました。
特に印象的なのは、
障害のある方が
"福祉の対象"から"権利の主体"へと
変化したことです。
昭和の終わり頃でも「保護されるべき存在」として見られており、
福祉は"受けるもの"という印象が強かったと思います。
令和の今、障害のある方は"一人の市民"として
「権利を主張する主体」として位置づけられ、
差別の禁止、合理的配慮の義務化、意思決定支援の推進など
法整備も進んでいます。
次の50年。
60か月、18,262日のその先に......
私たちの今の「当たり前」と思える日常も
どのように変化していくのでしょうか。
とても楽しみです。
■表紙の写真■
金婚式を行った父母の家
孫にあたる世代に飾り付けを
頑張ってもらいました。
「新年」(よし介工芸館・アートスペースわかくさ課長 石田 友基)
新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
よし介工芸館・アートスペースわかくさでは、年明けに利用者さんと書初めをすることが恒例となっており、今年も皆さん想いを書いていました。
ふと、「書初め」について気になり、調べてみました。
書初めの意味としては
・字が上手になるように願う
・一年の目標や決意を決める
・心を新たにする
・やる気を持って行動を始められる
などの意味があるそうです。(AIによる概要 引用)
何気なく抱負や願いを書いていましたが、こうやって意味を知ってから取り組むとまた違った心持ちで字を綴れるようなきがします。
個人的には今年は前厄であり、去年から徐々に健康に不調をきたすことが増えてきたので、「健康第一」な年にしていきたいと思います。
半径5m(相談支援プラザ・よし介工芸館・アートスペースわかくさ 施設長 小野田智司)
2025年になりました。
本年もよろしくどうぞお願いいたします。
2024年度母校で開催された
公開講座に複数回参加しました。
卒業生だけでなく、一般の方も含めての講座です。
教授より、問題提起がなされたのちに
参加者がそれぞれ今の自分のことを話し、
参加者の皆で応じるように意見交換し
深く考える場となりました。
私は「半径5m」の話をしました。
いろいろな支援計画書や
いろいろな会議は大事だけれども
やはり大事なのは、その「人」の日常の様子です。
「半径5m」
触れられそうで触れられない距離。
少し広そうですが、その方の様子はよくわかる距離。
ちょっとした雑談、
ちょっとした行動、
その範囲のなかの職員さんや環境、
その「ちょっとした」ことが
半径5mをみることで見えてきます。
ほかの参加者からは
能登半島地震および豪雨災害への対応について
ただボランティアとして泥をかき出したり
物を運んだりするのではなく、
住まう人の想いに寄り添いつつ
何気ないお話をすることのほうが求められている
けれど、ずっとはいられない...
など苦悩していることを共有がありました。
ほかにも
津久井やまゆり事件の話、
成長に心配する子育ての話、
とある施設での話、
様々な話の共有がありましたが
多くの共有点は
やはりその人の想いを基本に考えるということでした。
「半径5m」
皆様もちょっと意識してみてください。
■表紙の写真■
実践報告会
テーマ「利用者本人が活躍できる居場所作り」
~社会モデルを意識した支援の実践~
今年も盛りだくさんの内容で
写真や映像資料を示しながらの報告もあり
書面では気づけないことを
たくさん学ぶことができました。
日常から地域の方々との
継続的なつながりが
いかに大事か。
基本的な挨拶を継続します(^^♪
