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「障がい者総合福祉法素案」提出さる

障がい者制度改革推進会議・総合福祉部会から「障がい者総合福祉法素案」(骨格提言案)が出され、8月30日、正式に了承されました。総合福祉部会はメンバーの過半数を障害当事者が占める作業チームで、この素案は1年半の間に17回の議論を重ねた結果として出されたものです。
サービスの費用負担について食材費や光熱水費を除いて「原則無償」と明記されるなど、現行の障害者自立支援法の抜本的な改革をねらうものですが、実際の法案化にむけて今後の展開が注目されます。

朝日新聞関連記事
http://www.asahi.com/national/update/0830/TKY201108300560.html

毎日新聞関連記事
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110831ddm002010063000c.html

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障害者基本法、改正さる

7月29日、障害者基本法の改正案が参院本会議で全会一致で可決、成立し、8月5日から施行されました。

旧障害者基本法では、障害者の定義は「身体障害、知的障害又は精神障害があるため、継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける者をいう。」とされていました。この改正によって、これが「身体障害、知的障害、精神障害その他の心身の機能の障害がある者であつて、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいうもの」と変更されました。そして、ここに言う社会的障壁とは「障害がある者にとつて日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものをいうものとする」と定義されています。
この定義変更は、障害が個人の属性よるものだけではなく社会的障壁によるものであるとすることにより、医学モデルから社会モデル的な障害者観への転換を意味していると言えます。

参考(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/today/archive/news/2011/07/29/20110729k0000e010062000c.html

改正障害者基本法の要点
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/s_kaigi/k_30/pdf/s1.pdf

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議員立法で障害者虐待防止法成立

6月17日、「障害者虐待防止法」が国会を通過し、成立しました。児童虐待防止法、高齢者虐待防止法に続き、障害者に対する虐待も法的な規制の対象となりました。障害福祉関係者が待ち望んだ法律の制定です。以下、毎日新聞の報道記事を引用します。


障害者虐待防止法成立:発見者に通報義務づけ(毎日新聞 2011年6月17日)

 議員立法による「障害者虐待防止法」が17日午前、参院本会議で全会一致で可決・成立した。家庭や施設、勤務先で虐待を発見した人に通報を義務づけ、自治体などに調査や保護を求める内容。埋もれやすい被害の発見と救済に乗り出す法的根拠となる。

 同法は虐待の定義を身体的虐待▽性的虐待▽心理的虐待▽放置▽経済的虐待--の五つに分類。「家庭内」の親など養護者、「施設内」の職員、「職場」の上司など使用者による虐待を通報対象とした。通報者は守秘義務違反に問われないと規定。通報を受けた自治体は安全確認や保護、施設や会社への指導や処分、後見人を付けるための家庭裁判所への審判請求などを行う。

 家庭内の虐待の通報先は市町村で、被害者の生命や身体に重大な危険が生じる恐れがある場合、市町村職員は家族の許可がなくても自宅へ立ち入り調査できる。施設については通報先の市町村から報告を受けた都道府県が監督権限に基づき調査し指導、虐待の状況や対応を公表する。職場での虐待は通報先を市町村か都道府県とし、報告を受けた労働局が調査・指導にあたり実態などを公表する。

 対応窓口として全自治体に、家族の相談や支援にあたる「市町村虐待防止センター」と、関係機関の調整も行う「都道府県権利擁護センター」を置く。国と自治体は虐待を受けた障害者の自立を支援するほか、市町村は専門的な知識や経験を持つ職員の確保に努める。学校や病院での虐待は通報の対象外。付則で3年後をめどに見直しを図る。施行は12年10月1日。【野倉恵】


関連記事

障害者虐待防止法:期待の一方で、自治体の体制などに課題 - (毎日新聞)

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110618k0000m040098000c.html


障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律 全文

http://www.shugiin.go.jp/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g17701016.htm


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『この子らを世の光に』

2この子ら写真.jpg時々、書籍紹介をしていきたいと思います。

まず、第一回はやはり、この本しかないでしょう。

糸賀一雄著『この子らを世の光に』

 

1946年、終戦直後の大混乱の中で、糸賀一雄は血肉を分けた同志と言える、田村一二、池田太郎とともに知的障害児の支援施設「近江学園」を設立しました。この近江学園は日本の戦後知的障害児(者)福祉の礎であり、輝かしい原点です。『この子らを世の光に』は、その近江学園誕生の経緯を糸賀自身の日記を交えて、克明に伝えるドキュメントであり、知的障害児(者)の魅力に取り憑かれた糸賀、田村、池田という3人の大先達の熱い友情物語です。

 

『この子らを世の光に』

 

この子ら「に」世の光を、ではなく、この子ら「を」世の光に、なのです。

糸賀が生きた時代、世間一般の知的障害者に対する見方は、多くは偏見と誤解に満ちたものであり、善意があったとしても、哀れみと同情の域を出るものではありませんでした。可愛そうな子らにせめて少しでも光を当ててあげよう、この子らに世の光を。

しかし、糸賀を初めとした我々の大先輩たちは、決してそんな風に感じも考えもしませんでした。少しでも真剣に知的障害者と関わったことがある者なら誰でも分かるはずですが、彼らは素晴らしい価値をもった人間存在です。人間的価値ということで言えば、健常者といわれる人たちより、よほど優れたものをもっているかもしれません。彼らと直接触れ合えば、自然とそのことは腑に落ちるはずです。世の中の人は、ただそれを知らないだけなのです。いやそれ以上に彼らこそ、世を照らし輝かせる存在であるはずだ。この子らこそ世界に光を与える存在なのだ、この子らを世の光に。

 

『この子らを世の光に』。

 

この言葉は単なる書名を離れて、我々、知的障害者福祉の実践に携わる者の、誰もが座右の銘にしている、至宝とも言える共通財産です。糸賀の口からこの言葉が初めて語られてから、50年以上の歳月が経っていますが、今でもこの言葉は消え入ることのない光芒を放ち続けています。

(小林 博)

 

 

 

 

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