日記

湘南だいちの施設長・課長日記

『今年は「窮すれば通ず」の精神で・・・』(湘南だいち/法人本部事務局 課長 宗像喜孝)

湘南だいち

新年度を迎え、春から心機一転、社会人として新生活をスタートした人や異動があり新たな職場で働くことになった人など、気分を新たにされた人も多いではないでしょうか?自分自身、今年度は、昨年度に引き続き、湘南だいちの支援課長としての役割を任されたほか、新たに事務局の企画担当課長、さらに今年の10月に開所予定である新規生活介護事業の立ち上げを任されることになりました。4月より、法人の様々な事業について、横断的に携わる機会が増え、会議、打ち合わせ等々にせかせかと動きまわっています。

そんな最中、昔、自称(?):ハイパーメディアクリエイターこと高城氏がテレビのインタビューを受けていて、人間の「発想力」と「移動距離」の関係について、話をしている内容をふと思い出しました。「人は移動をすることで無意識に音や光の刺激等を受けていて、それが神経回路に影響していつもとは違う発想が生まれる。」「同じ場所にとどまっていては同じ発想しか生まれず、発想が変わらなければ行動も変わることはない。逆に言えば、意識的に移動して発想を広げられることができれば、行動が自然に変わってくる」といった内容だったと記憶しています。

若い時分、好きで海外に定期的に旅行に行っていた時の方が、確かに柔軟で発想力があって外界の見え方が違って見え、自分自身が面白い人間だったなと思い返しつつ、今はコロナ禍の状況もありますが、藤沢周辺しか行動せず行動範囲が狭いせいか、自分の思考が凝り固まりつつあるのかなと自覚することがあります。

ひとつのことを丁寧にコツコツと、石橋を叩いて渡るタイプの自分にとっては、4月から目まぐるしく仕事が舞い込んでくる状況にすでに四苦八苦していますが、今年は『窮すれば通ず』の精神で、倒れない程度に精力的に動き、広げた発想力を生かしながら仕事に取り組んでいきたいと思います。

(写真)「ステイホーム」の取り組みが奨励される中、ささやかですが家で家族に誕生日を祝ってもらいました。

「2021年 春」(湘南ゆうき村・湘南だいち・アポロ 施設長/三嶌 悟)

アポロ
湘南だいち
湘南ゆうき村

コロナ禍において1年が経過しました。昨年の今頃は、史上初の「緊急事態宣言」が発出され、「新しい生活様式」に右往左往していたことを思い出します。最近では終息どころか、変異株の感染拡大が危惧されています。

 こうした中で、「2021年 春」を迎えました。先日、報道で「北の国から」に出演していた田中邦衛さんが亡くなられたことを知りました。この訃報を聞いたとき、子どもの頃から見ていた「北の国」からの場面が思い起こされました。そして、追悼番組の放送を観て、懐かしさと北海道の大自然の迫力と魅力に、子どもながらに北海道への憧れを思い出しました。

今回の表題は、田中さんを偲び、「北の国から」のサブタイトルをイメージしてみました。

 自然と言えば、先日仕事で長後駅付近を散策していると、住宅地の中に「地下道!?」を見つけました。その時は時間がなく、行くのは断念しましたが好奇心にかられました。ふとした日常の中に、地域や自然に触れた一時でした。

写真は、湘南ゆうき村の畑です。大根やキャベツ等、今年度も楽しみです。

『現代人の「意識」について』(湘南だいち 課長 宗像喜孝)

湘南だいち

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

昨年は、孔子曰く「四十にして惑わず」と言われる「不惑」の40歳を迎える年を過ごし、今年は男性の厄年である41歳を迎えます。気になって厄年のことを調べてみましたが、厄年の起源は諸説あって、現在のところはっきりとしたものがないようでした。(※起源が分かる方がいれば教えてください。)ふと、分からないことや言葉の意味をスマホで調べてはっきりさせようとする、最近の言葉でいうと「ググってしまう」人間の行動・意識について気になりました。

以前の課長日記に、このコロナ禍で養老孟司氏の著書を読んだり、対談しているテレビ番組を観て気分を和ませていると紹介しましたが、ここ数か月は、養老氏の数ある著書や対談のVTRの中で、「遺言」という著書の内容に心より浸っています。

その著書の一部に「都市は意味しかない、不自然や無意味を排除した空間のため、都市住民は意味がないものを認められない。」また、「それに慣れ切った人たちには、やがて意味のないものの存在を許さない」といった内容のことを述べている節があります。目や耳などを通じて受ける感覚に対して、そこに「同じもの」を見つけ、意味に変換し、秩序を与えるのが「意識」。人間が意識していないものは、この地球上にはたくさんあって、それ以外のものの存在を認めない、排除するというのならば、それは人間自身が自分で自分の首を絞めているのと同じに感じます。今問題になっている現代社会の様々な課題はそんな人間の思考が起因しているのではないかと考えています。

 今まさに人類が経験したことのない、意味の分からない、未知のウイルスが蔓延している中で、今後の社会の捉え方・生き方について、とても参考になる著書だと私は思っています。外出が出来ない状況がまだまだ続くと思いますので、是非皆さんも一読されてはいかがでしょうか。

新型コロナウイルス感染が猛威を振い始めてから早1年。早くこの状況が終息しますように、普段通りの生活に戻りますように、切に願っています。

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年始に娘が書いてくれた「丑年」

新たな共通項探し(湘南ゆうき村・アポロ・湘南だいち 施設長/三嶌 悟)

アポロ
湘南だいち
湘南ゆうき村

2020年も残すところあとわずかとなりました。まさに激動の1年でした。誰もがこの劇的な変化を予想したでしょうか。

 私の仕事の中でも、今年は大きな変化がありました。法人人事に伴い、これまでの「湘南ゆうき村・アポロ」に加え、10月より「湘南だいち」も担当させていただくことになりました。

 私にとっては約1年半ぶりの湘南だいちです。今は「記憶・変化・新たな形」に適応してきているところです。

経営の大事な視点である「ヒト・モノ・カネ」は、今までの倍以上です。この大きな変化の中で、着任直後から「共通項探し」を始めました。どういうことかというと、「物事を俯瞰的に見ながら、それぞれの良さや課題はどこなのか、事業として共通できるところはどこなのか」を模索しています。

着任して約3ヶ月、答えはまだまだですが、現状では「存在意義の大切さ」を実感しています。皆さんを支えることの大事さと、皆さんに支えられているからこその今の働き方があるからです。

不安が先行する今日において、何事にも「信じる気持ち」を強く持ちながら2021年に進みます。

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ゲン担ぎで新調したスーツです。今回は「ブラウンスーツ」で、身も心も温かく仕事に励みます。

『「千葉県袖ケ浦福祉センター廃止」の発表を受けて思うこと・・・』(湘南だいち 宗像喜孝)

湘南だいち

未だ新型コロナウイルス感染の終息の目途が立たず、毎日感染者数が増えた、減ったという報道をテレビで聞く度に気分が下がりがちになります。そんな時、自分はここ最近、養老孟司氏の著書を読んだり、対談しているテレビ番組を観て気分を和ませています。コロナ禍において、自然と行動に制限がかかり、視点もグッとフォーカスしてしまいがちです。養老氏が語る、地球、昆虫、様々な科学の法則等々の話から、様々なものの見方、見え方があることを知り、思考が開放されていく気になるのは、私だけでしょうか・・・。

さて、令和2831日に千葉県は、「重度の行動障害者が入所する袖ケ浦福祉センター(袖ケ浦市)を2022年度末までに廃止する」と発表しました。

袖ケ浦福祉センターは、1966年に設立され、重度の知的障害がある成人が入る更生園、中軽度以上の知的障害がある児童らの養育園で構成しています。一時は定員が400人を超えるなど、大規模な集団でのケアが行われてきた施設です。2013年には、職員数名が入所者に対し身体的虐待を行い、死亡させるという痛ましい事件が発生しました。ほかにも虐待が相次いでいた事実が発覚したため、県は新規入所者の受け入れを停止し、再発防止の取り組みを行い、施設のあり方を検討してきました。千葉県が、センターを廃止するまでの結論に至った経緯の詳細については、千葉県のHPなどに資料が掲載されていますので、ご参照ください。

自分が大学で学んでいた当時、ゼミを担当していた恩師より、これから入所施設のような集団でのケアはなくなるかもしれない、もし入所施設解体に向けた取り組みに携われることが出来るのならば、それはあなたのキャリアにとってとても価値のあることだ、と言われたことを思い出します。その言葉が、藤沢育成会に入職した1つの動機になっていたかもしれません。あれから早数十年、キャリアの中で、主に入所施設の中で重度の知的障害のある方と関わってきましたが、人ひとりの尊厳やプライバシーを第一に考えた時、集団でのケアの難しさについて考えさせられる時は数多くあります。

千葉県が今後、どういった具体的な政策に取り組み、歩みを進めていくのか注視していくと共に、法人職員としては、今年度から行っているネクストプランⅡの「未来構想プロジェクト」を中心に、今後、数十年先の障害のある方の支援の在り方について、真摯に向き合い、考えていきたいと思います。

(写真)今年、職場の職員から頂いた粘土細工です。今年で40歳・・・。

緊張と緩和(湘南だいち・相談支援プラザ 伏見 康一)

湘南だいち
相談支援プラザ

コロナウィルスの感染状況がどうにも治まらない渦中において、今日まで事業所が通常営業出来ていることについて、利用者・ご家族・職員・関係者各位には深く感謝致したい。何よりも不安と混乱の中、実直に業務にあたっている職員皆様には只々頭が下がる思いである。私自身も感染予防を疎かにしているつもりはないものの、緊張の糸がずっと張りつめているとも感じている。去来するのはこの先もどうか皆元気に過ごせますように、という神頼みにも似た境地だ。

 一方、私生活で新たな出来事があった。家族で籠るのに何かいいものはないか、と考えたあげく麻雀を購入。結果リビングのデスクが雀卓になった。家族全員が初心者で一から挑戦であったが娘と息子にもそこそこはまった様で家族の新たな楽しみとなった。勿論子どもに金銭を要求したりはしていない。賭けなくとも緊張からの解放には十分な楽しみとなっている。

「雨降って地固まる」の諺をあらためて噛み締めている。そしてこの先の目指す地は「新しい生活様式」の世界。工夫を凝らし「withコロナの生活」がこれからの大きな課題。メリハリの効いた過ごし方が肝要だろう。緊張と緩和のバランスこそ大事なのだと思案する。

麻雀に興じてから家族の絆が深まった気がする。ささやかではあるが私なりの新しい喜びだ。