日記

湘南だいちの施設長・課長日記

夏祭り(湘南ゆうき村・湘南だいち 妹尾貢)

湘南だいち
湘南ゆうき村

 先日、湘南だいちの夏まつりを開催しました。

 その数日前から、熱中症アラートが発令されるくらい暑かったので当日の天候が心配でしたが、幸運なことに異常な高温にはならず、風もあったので屋外でも過ごすことができました。

 昨年度までは、感染防止のため事業ごと別々な日に分かれて行い、普段のメンバー以外と交わる機会はほとんどなかったのですが、今回はだいち全体のお祭りとして行い、コロナ流行期間中にぷれっじを卒園された方やそのご家族にも声をかけさせてもらったので、大勢の方が集まり、お神輿担ぎやカラオケ大会、ダンスチームのパフォーマンスなど、大変盛り上がりました。

 特に「 POWER IN DA PERFORMANCE(パワーインダパフォーマンス)」(クリックするとリンク先にとびます)の皆さんのダンスは、演者とお客さん入り乱れて、大盛況でした。

 暑い中の準備はスタッフも大変でしたが、皆さんに楽しんでいただけたようで何よりでした。

 なによりうれしかったのは、利用者ご家族同士でお話をする方や、卒園以来久しぶりにあった子供たち、保護者方などが談笑している姿があちらこちらで見られたことでした。

「酷暑」と言われるような気候になってしまった近年の日本の夏ですが、お祭りを実施する意味について考えるには良い機会になりました。

 古来から、地域が共同体としての意義を確認し、遊びを通して協力体制を作っていくプロセスにお祭りは欠かせないものだったでしょう。「インクルージョンふじさわ」の日常を作るために、お祭りという「非日常」を作り出すこともまた我々の大切な仕事のように思います。

 来年度にむけては、徐々に地域の皆様にも参加してもらえるよう、準備をしていこうと思います。

※お祭りの様子は、後日アップされるスタッフ日記をご覧ください。

写真は、油壷の磯です。マリンパークがなくなっても、海には人が集まっていました。

「伝わるもの」 (湘南だいち 課長/石川 大助)

湘南だいち

先日、知人から展示会の案内が送られてきたので見に行ってきました。

『ハンデのある方の現代アート 気づきの時展―さいかい』

立体、平面など200点以上の大きさも色合い違った個性あふれる作品ばかりが展示されていました。会場内は、何とも言えない明るい雰囲気が漂っていて、順に見ていくのがワクワクしてしまう作品ばかりで、何より一つ一つの作品から作家それぞれの「一生懸命に取り組む姿勢」と「これが好き!!」という気持ちが伝わってきて心を揺れ動かされました。

アクリル絵の具で描かれた動物、色合い豊かな線が重なり合った線画、段ボールとセロテープで形作った電車、日付が入った日記のような線画の束、薄紙を何枚も重ねて作った猫・犬・兎、一枚の紙を切り抜いて立体にした動物、軽いタッチで描かれた風景画、鉛筆で描かれた人の描写、瓶を描いた静物画、思うままに筆を動かし瞬間を閉じ込めた文字、端まで丁寧に作られた陶器。

人の気持ちそのものは目に見えないですが、筆の運び、細部へのこだわり、色合い、くねくねの線の重なり、セロテープの重ね具合、束ねられた紙の枚数、、、それらの過程を経た造形物には作家の思いが蓄積されていました。

どれだけの「これが好き!!」の思いが積み重ねられてきたのだろう、、、。

これを描こうかなと思ったのは何でだろう、、、。

描き始めはどこからだろう、、、。

なんでこの色になったのだろう、、、。

どんな表情で描いているのだろう、、、。

どうなったらこれで完成!となるのだろう、、、。

思いをはせると、作っている過程を見てみたくなってしまいました。

この展示会の題名の通り、「気づきの時」になりました。

目に見えない気持ちを考えることは、支援の現場でも同じことが言えます。仕草や行動、目線など行動に現れる気持ちは瞬間に流れてしまい、造形物のように手に取って上から下から眺めることはできませんが、皆で考え気づいたことを伝えあいながら一人ひとりの気持ちを知っていきたいですね。

写真は湘南だいち2階のぷれっじテラスで撮った夕方の景色です。

「生活支援の専門性を支える」 (湘南ゆうき村・湘南だいち 施設長/妹尾 貢)

湘南だいち
湘南ゆうき村

12月に入って一気に寒くなりました。

今年度も半分が終わり、来年度に向けての準備期間に入っています。

今回は、法人で実施している研修を少し紹介させていただきます。

藤沢育成会が行っている研修は大きく分けて2種類、①一般向け研修と②職員向け研修があります。

  • 一般向け研修(神奈川県から指定・委託を受けて実施)

・サービスセンターぱるが主に担当

「知的障害者ガイドヘルパー養成研修」:年2

「行動援護従業者養成研修」年2

・湘南ゆうき村・湘南だいちが主に担当

「強度行動障害支援者養成(基礎)研修」年3

「強度行動障害支援者養成(実践)研修」年2

「行動障害の予防的支援のための研修」年2

があります。

これら研修は、法人の職員以外も参加できるので、他法人の同業の方たちと一緒に学ぶよい機会になっています。これら研修を通して、藤沢市や神奈川県の支援力の向上に貢献できればと考えています。

また、今年度からあらたに、強行研修のプレ研修的な位置付けで「行動障害の予防的支援のための研修」を、神奈川県から受託して実施しました。「予防」の言葉が示す通り、行動障害などの二次的な障害を生じないためには、支援する人たちが連携して、適切な支援を届けることが重要です。未就学~学齢期の支援者の連携のため、福祉と教育の垣根を超えた共通認識のために、今研修は、障害福祉の従事者に加えて、学校教員も受講していただけるような設定にしました。

 実施してみると反響が大きかったので、当初の想定から規模拡大し、それぞれ約100名の参加がありました。

  • 法人内職員向け研修は、法人全体研修、等級別研修、専門研修(必修・選択)資格取得研修、圏外派遣研修などがあり、私が担当している法人研修委員会は、主に専門研修(選択)の企画を担当しています。

今年度の選択専門研修は、これまでに、

 ・「地域共生社会に向けた取り組み」62

 ・「家族の想い」77

 ・「行動障害の予防的支援のための研修」726日、824日 

 ・「行動障害の予防のための意思決定支援研修」831

 ・「法人実践報告会」1022

 ・「地域生活推進検討会」1129

を実施し、このあと、1月と3月に専門研修を予定しています。

支援の現場を持ちながら、研修を受講したり、それを企画・運営したりすることは、それなりの労力を伴いますが、勉強することで仕事の質が上がり、それによって利用者やそのご家族の生活に貢献でき、喜んでもらえれば、それはまた、仕事へのモチベーションにもつながります。

研修を企画運営することは、実は受講する人以上に、自分の勉強になると感じています。内容を分かっていないと、他者に伝えることができないからです。

社会福祉・障害福祉の専門性は、生活に密着している分だけ幅がひろく、ちょっとわかりにくい部分もありますが、実は奥深く、知れば知るほど興味深いです。

職員もそれ以外の人も、面白く学んでいけるような研修になるように、法人全体で取り組んでいます。

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(写真は、116日に、六会地区総合防災訓練に参加したときの様子です)

「新しい生活様式と私の変化」 ( 湘南だいち /  課長・石川大助)

湘南だいち

私は通勤で電車を利用していますが、その日も電車の揺れに足を踏ん張ってバランスをとっていたが、耐えきれず「手すり」を掴み倒れないように体を支えた。電車の利用なら当たり前の行動だ。が、その時私は「汚い」と思ったのだ。

新型コロナの流行で、「感染予防」と言う言葉をよく耳にし、マスク着用やアルコール消毒が新しい生活様式として習慣化されてすっかりその生活に馴染んでいる。そして、電車通勤をしている中で意識的に変わったことがある。接触感染を避けるため吊り革や手すりを触る事が激減したのだ。思い返しても1年以上、手すりや吊り革を触っていなかった。感染が拡大してきた初めの頃は意識的に接触感染を防止する意味で「触らない」としていた行為が、時間とともに触らないことが当たり前になり、習慣化されていった結果、吊り革や手すりを触る事への抵抗感を強化してきたのだ。

不特定多数の方が触っている事で多くの細菌がついているから「汚い」と感じるのは分かるがとっさにそう感じた事が自分でも驚きだ。新型コロナが流行する前まで、手すりを掴む事なんて当たり前すぎて「汚い」なんて思わないほど気にしない人であったが、私の中でこんなにも感じ方が変わっていた。

アルコール消毒をすれば済む話だが、余裕がない私を感じた、、、。

感染防止にはこれからも継続していくが、拘り過ぎずに正しく恐れる必要があるようだ。

 変化つながりでちょっと話が変わるが、4月から湘南だいちに異動になり通勤経路も変わった。私の楽しみの一つが職場から駅までの道のりで空を見ることで、湘南あおぞらに勤務していた際は、住宅街やビル街から見上げる空を楽しんでいた。善行、亀井野の地域の湘南だいちに勤務になり、辺り一面の畑から広さを感じる空、住宅街から見上げる空、小さな駅の上に広がる空を楽しんでいる。

数年前まで勤務していた地域だが、私の中の感じ方が変わったのか、夕方から夜にかけて、昼間にはない色合いの空模様が広がっていてスマホで写真を撮っている日々になっている。お気に入りの撮影スポットも見つけた!

「夏の記憶」 ( 湘南ゆうき村・湘南だいち / 施設長 妹尾 貢 )

湘南だいち
湘南ゆうき村

子どものころの夏の記憶は、大人になって久しい現在でも、自分の季節感に影響している。

キャンプ、虫取り、魚釣り、自転車で遠出、親戚の家で食べるスイカ、ラジオ体操

特にテニスファンでもないのに、夜更かししてテレビで見る、ウィンブルドン(レンドル、マッケンロー、ナブラチロワ)。

小学校高学年から、中高校生の夏は、水泳一色だった。

現在の子どもたちにとっては、この夏はどんな風に思い出されるだろうか?

コロナ対応に限らずヒトは、そのときどきで成しえるベストを考え、対応してきただろうと思う。

が、そのことは、時間がたってみないと評価が定まらないこともたくさんある。

我々の仕事にしても、そのときにベストと思うことに取り組むが、はたしてそれが長期的にみてどのように作用するのか、分からないこともある。

例えば、通所施設では、良かれと思って「ドアトゥドア送迎」の体制を整えるよう努力しているが、そのことが利用者から、交通機関を利用する機会を奪い、地域の人との関りが減る方向に作用してしまう現実がある。

地域社会の崩壊が叫ばれて久しいが、そのことも、日本社会が何かと引き代えに、選び取ってきたことではなかったか。

そんな状況でも、人がともに生きていくための方法を模索したくて、この仕事を選んだのではなかったか。

「頭を冷やせ! 一方で、魂の炎を燃やし続けろ!」

社会福祉領域のみならず、さまざまな分野で語られる言葉である(冷静な頭と温かい心、のほうがポピュラーか)。

自分にとって、大切な言葉である。先の見通しが悪くても、前に進むためのエネルギーを大切にしたい。

(試合中のマッケンローにも、言ってあげたい言葉である)

『急務!環境整備』 ( 湘南だいち / 課長 石川 大助)

湘南だいち

桜も散り新緑が爽やかな季節に移ってきました。

4月から湘南あおぞらから湘南だいちに配属になりました石川大助です。どうぞよろしくお願いします。

時折、むしょうに筆に墨をつけ字を書きたくなる時がある。

呼吸を整え、点をうち、線にしていく動作の繰り返しを欲している時がある。

書道でいう楷書は、点(、)「点画」と言われ基本とされる。

字の始まりは点から始まり、線になり、点で終わるからだ。ただ、点と言っても細かくは20種類以上の違いがあるとも言われる。「雨」「点」「心」などのはっきりわかる点から、さんずいやウ冠なども点にあたり様々だ。

点を線にするまでに起筆・送筆(起筆と終筆の間)・終筆の流れを経て線ができあがり、これを繰り返し文字ができ、次の文字へとつながり紙全体が一つになる。ただ、墨をつけ筆を紙におき引き上げれば意図的な点はできるが、自分好みの形に仕上げるにはなかなかの技術と集中力と時間を要するが、この一連の作業を欲する時がある。

が、なかなか動けない、、、。すぐに取り掛かれる環境を作っておけば解決するのだが、そこにたどり着くまでの労力が割けない。

新緑が濃い色に変わらないうちに環境整備をする予定だ。

前回の12月の課長日記で「大王松」の松ぼっくりが落ちてこない~と書いていたが、ついに3月上旬、直径11cm程、高さ20cmの巨大松ぼっくりをゲット!(今のところ虫は出ていません)

一般的には11月ごろに落ちてくるらしいが、大王松は枝と松ぼっくりの付け根が太くくっついていて長いもので数年落ちないこともあるらしい、、、。実際に私が松を見つけた時には、既にドでかい松ぼっくりはわんさか生っていた。

もう一つ位ゲットする淡い期待をしながら待つことにしよう。

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