日記
- HOME
- 施設長・課長日記
施設長・課長日記
藤沢市地域生活支援事業の報酬改定について (法人事務局・サービスセンターぱる 施設長 石川歩)
梅雨明け早々に、例年以上に暑い日が続き少し夏バテ気味です。わが家の猫たちも暑いのか、リビングの冷感マットに集まってきます。今回は珍しく(?)真面目な話題に触れたいと思います。
先日、藤沢市障がい者支援課より、2024年10月からの移動支援事業、日中一時支援事業の報酬改定等について説明がありました。
この場をお借りして、主な改定内容についてご紹介します。
まずは移動支援について、報酬改定の狙いは「人材確保のための処遇改善」「移動支援による帰宅時間調整の解消」「夕方支援の強化 介護者の就労とレスパイトの確保」とのことでした。
①報酬単価の改定
本体報酬額が20~50単位引き上げられました。短時間のサービスほど引き上げ幅が高くなっています。なお、それに伴い5%の自己負担がある方は負担額が増えることが見込まれます。
②早朝・夕方加算の創設
7時半~10時半、15時~19時にかかるサービスについて、給付実績の多い1時間を中心に最大150単位が加算されます。この加算の創設に伴い、通学支援加算は2024年度末をもって廃止となります。
③支援時間の延長
今まで8時間までに制限されていたサービスの上限時間が24時間までになりました。遠方や長時間の外出が可能となる反面、職員の労働時間に課題感を感じます。
④「2時間ルール」の撤廃
サービスとサービスの間が2時間以内の場合は2回のサービス時間を合計して1回のサービスとする、「2時間ルール」と呼ばれていたものが撤廃されます。例えば、1時間の日中一時支援利用のために、前後1時間ずつ送迎で移動支援を利用する場合、今までは2時間の移動支援サービスとしていたものを、10月以降は1時間の移動支援サービス2回として算定することになります。
⑤サービス算定時間の切り上げについて
移動支援の報酬は30分ごとの単価になります。今まで20分以上のサービスが算定可能だったところを、今後は15分以上のサービスが算定できることになりました。例えば、1時間15分のサービスが1時間半のサービスとして算定されることとなります。
次に日中一時について、報酬改定の狙いは「児者転換時等における介護者の就労継続」「レスパイトの機会確保」「移動支援による帰宅時間調整の解消(居場所の確保)」「人材確保のための処遇改善」に向けて、早朝および夕方のサービス提供の拡充すること、とのことでした。
①本体報酬額の改定
今まで提供時間が「2時間以下」「2時間~5時間」「5時間~8時間」等であったが、10月以降は30分単位での本体報酬となります。また、短時間のサービスは減額、長時間のサービスは増額されます。
②早朝・夕方加算の創設
改定前の夕方支援は提供時間に関わらず一律400単位でしたが、今後は7時半~10時半または15時~19時にかかるサービスについて、提供時間に応じて早朝・夕方加算が算定されます。
③負担割合の変更
送迎加算・入浴加算について、一律負担なしから課税世帯への負担が追加となります。
④日中一時支援類型変更
日中サービス併用型と、夕方支援型の日中一時が、サービス併用型に統合されます。
⑤支給量・利用上限単位変更
支給量については、○○回/月 から ○○時間/月 へ変更になります。
支給上限については、類型ごとの支給上限を廃止し、上限月○○時間と表記されるそうです。それに伴い、支給決定量は、改正前において1日当たりの平均的な利用時間をもとに決定されるとのことです。
長くなりましたが、詳細や気になる点は各事業所、または藤沢市にお問い合わせください。
移動支援の事業所として報酬単価が上がるのは有難いのですが、最低賃金の増加に追い付いていない面もあり、厳しい経営が続くものと予測します。
一件でも多くのサービスをお届けできるよう、今後も努力してまいります。
非日常体験(みらい社・湘南ジョイフル 課長 石川大助)
みらい社の事務所で「モデラート」と書かれたバックナンバーのファイルを見つけた。最初のページには、第2号と第4号のモデラートが挟まっていて、一見するだけで懐かしいと感じる表紙のデザインと字体だ。単色印刷という点でもモデラートの変化を感じさせる。
第4号を手に取りめくっていくと「湘南BOY&GAL」と題したみらい社の夏キャンプを楽しんだインタビュー記事が載っている。写真には、今も法人内でお見掛けする利用者の若かりし姿が!
インタビューでは、
『バーベキュー楽しかった、焼きそば美味しかった』
『カレーを作った、〇〇さんが肉団子を入れて汁たっぷりになりました』
『寝苦しかったね』
『でかいハエ、皆でバッシ!バッシ!ってたたきました』
『〇〇さんがお化けをやったので泣きました』
『仮面をかぶって出てきたから〇〇さんもキャーって言っちゃってね。大笑いしました』
文章を読みながら、なんとほっこりすることか、、、。
日々、緊張感をもって目の前の仕事に向き合う日常ではなく、和気あいあいと笑いあい楽しんでいる非日常が伝わってくる。目隠しをして声を頼りに進むスイカ割りや屋外の解放感、すくいきれない水に触れる川遊び、みんなで作るご飯等、キャンプという非日常での経験は、今の本人たちを作ってきた一つの要素なのだと感じることができる。
みらい社は1991年9月設立して、もうすぐ34年目に突入する。今年も実施予定の日帰り旅行では、どんな非日常が待っているのか楽しみだ。
みらい社内で見つけた写真ポイントのご紹介!
事務所のある建物の階段途中にある窓です。
晴れた日は空がきれいに見えますよ。
「不意の出来事」(湘南セシリア 課長 鈴木保志)
先月、右手薬指の腱を切るケガをした。椅子に座る際、ジーンズの右ポケットに突っ込んでいた手がポケット内に引っ掛かり、抜き損ねた状態で座ったところ、指に圧がかかり「パチン!」とゴムが切れたような音が耳に伝わった。すぐに右手を確認すると、薬指の指先がお辞儀をしたまま伸ばすことができない。整形外科に通院すると腱が切れているとの診断で「マレットフィンガー」と呼ぶらしい。何となく洒落た診断名だが、6週間は金属の支えで固定する必要があり、少々やっかいである。
このような機会なので、脳に新しい刺激を与えるべく歯磨き等、生活の一部をあえて左手で行うように、色々と試すが利き手のありがたみを痛感する。歯磨き一つにしてもぎこちないが、この間は左手で磨くことを決めたため虫歯になり後悔しないよう、最初は必要以上に時間をかけひどく出血をした。現在、5週目に入ったところだが、歯磨き一つにしてもある程度滑らかに磨けるようになってきたことを体感する。
次にピアノを弾いてみることに、この機に左手難度の高い譜面に触れてみるが、左手のパートだけを弾こうとすると、普段弾き慣れた曲であっても自然に手が動かない。これは右手だけでも同様であり、両手一対で脳も体も覚えているからである。右手を膝の上で動かすとつられるように左手の動きを取り戻し、独立した練習がなされていないことを感じる。左右が独立していくと、双方の音が聴き分けられ音のバランス等の制御ができる状況となり、感情移入をしても演奏をコントロールすることができる。わかってはいるが、左手のために作曲されたものでないと面白みもないため継続的な練習が難しい。ちなみに左手だけのために作曲された曲も多数あり、過去に右手を突き指した際に取り組んだ記憶がある。
それにしても定期の内科に加え整形の通院・・・診察の待合で弱気になる今日この頃である。
「15年」(湘南セシリア・みらい社・湘南ジョイフル 施設長 三嶌悟)
梅雨ならではの蒸し暑さが続いています。
私はこの7月で、藤沢育成会に入職して15年となりました。この15年間、仕事やプライベートでも様々な変化がありましたが、多くの方に支えられながら、実りのある15年間だと思っています。
さて、15年前は2009年となりますが、「時事通信社が選ぶ10大ニュース(2009年)特集」で調べてみると、国内の主な出来事は「第45回衆院選で民主党が圧勝し政権交代」や「新型インフルエンザの感染拡大」、「裁判員裁判スタート」のトピックスがありました。 海外では、「新型インフルエンザによるWHOがパンデミック宣言」や「オバマ米大統領就任やノーベル平和賞受賞」、「米大リーグでイチロー選手や松井選手が活躍」がトピックスでした。国内や海外のトピックスを確認したとき、何となくこれまでの状況や今日の内容が似ている感じを受けました。
よく「歴史は繰り返す」とは言いますが、時代の変化が著しい中、「ラテラルシンキング」(水平思考=物事を多角的に考察し、新しく自由な発想を生み出す思考法)で、時代を見据えながら歩みたいと思います。
暑中見舞い申し上げます。みなさまお身体ご自愛ください。
*写真は、先日参加してきた結婚式の宴席です。初めての令和の結婚式を体感してきました。幸せをお裾分けです。
オムライス(湘南ゆうき村・法人事務局 課長 高橋宏明)
10年前、同僚に『伝え方が9割』という本をもらい驚いた。
もらう前日に同じ本を自分で購入していたからだ。
当時、書名に『人は〇〇が9割』などと書かれた『9割本』が流行っていた。
月並みな言葉ではあるが、伝え方は重要で大切だ。
しかし、捉え方は相手の状態によっても変わってくる。
先日、夕食が妻の故郷の郷土料理である「芋煮」でおいしかったので
「芋煮おいしいね」と伝えると妻は「ありがとう」と笑顔。
翌日の肉じゃがもおいしかった。
しかし、連日だと昨日の芋煮への信憑性が落ちると思い伝えずにグッと我慢。
その翌日はオムライス。
一口食べすぐに「このオムライスおいしいね」と伝えた。
すると思いもよらない一言が。
「・・昨日の肉じゃがはおいしくなかったの?」
後日聞いてみるとオムライスの日は、仕事がうまくいかなかったそうだ。
伝え方がどんなに良くても
(今回は芋煮で味をしめたことがばれていたのかもしれない)
相手の状態、状況によって受け取られ方は変わる。
どう伝えたかではなく、どう伝わったか・・
オムライスの日、どのような伝え方が良かったのかはいまだにわからない。
写真は横浜イングリッシュガーデンの紫陽花と娘
『感じ考えさせられ』(湘南だいち 課長 大澤 健二)
元日の夕方、能登半島を震源とした大きな地震があった事は誰もが記憶されているでしょう。まず、被災された方々、被災地域の一日も早い復興をお祈り申し上げます。
私が施設長・課長日記の原稿を挙げたのはちょうどこの後だった。素直に、このタイミングで日記を書くのは心から嫌だな。と思った事を覚えている。
能登半島の災害からちょうど1カ月がたった2月、能登半島へ知り合いの人と共にボランティアとして入った。
高岡市から入り、氷見市を抜け七尾市の田鶴浜へ。田鶴浜での活動を終え、穴水を通り輪島市へ。半島を北上する中、各都道府県から派遣されている緊急車両や医療関係の車列、全壊、半壊した家屋は半島を北上するにつれ増えていった。
道路は上下にずれ亀裂もあり、至る場所で修復工事をしている。工事車両は岐阜や長野、新潟、京都と近隣県が多い。
輪島に入ると、全壊家屋が路地をふさいでいる場所も多く、来た道を戻る事を続けながら市内中心部へ向かう。正月を迎える装飾や掲示物が2月でもそのままで、非日常を感じた。
住民もほとんど見かけることはなく、復旧のために働く人の姿ばかりが目に入る。
街も人も、日常を失った景色だった。
大きな災害として、南海トラフを震源とした大地震が懸念される今、日常が非日常と変わった時、障がい福祉に従事する私たちは何ができるのであろうか。環境の変化に敏感な福祉サービスを利用する人たちへ、人・物・生活が非日常となった時、どれだけサポートができるのであろうか。そう感じ考えさせられた時間だった。